「酒田五法」とは? 勝率70%を叩き出せる江戸時代のテクニカル分析!?

こんにちは! 株識編集部の前田です。

今回も前回と前々回に引き続き、ローソク足について書いていこうと思います。「え、また?」とか思わないでくださいね。ローソク足というのはそれだけ奥が深いので、記事を3本書いても網羅しきれないくらいなんです。

酒田五法と言われているチャートパターンもたくさんあるのですが、今回は基本的なチャートパターンのみに焦点を絞って解説します。そのため、「酒田五法のことを全く知らない」という方にうってつけな内容になっています。ぜひ、CFDや株式取引で役立てて下さい。

記事中では、「ローソク足の見方と足型」を理解していることを前提に解説していくので、「ローソク足ってなに?」という方、あるいは「足型ってなに?」という方は、まずはこちら記事から読んでみてくださいね。

それでは、酒田五法について解説していきます。

酒田五法の基本パターン

酒田五法とはその名が示す通り、5つのチャートパターンが示す法則のことです。酒田とは本間宗久の出身地(山形県酒田市)にちなんでつけられたと言われています。

その5つのチャートパターンとは、これらを指します。

  • 三山(さんざん)
  • 三川(さんせん)
  • 三空(さんくう)
  • 三兵(さんぺい)
  • 三法(さんぽう)

名前はチャートの形から由来しているので、「名前だけではピンとこない」という方も、チャートパターンを見るとすんなり理解できるはずです。

それでは、紹介していきます。

三山

酒田五法の三山とは、以下の画像のように、価格の「上昇 → 下降」が3回繰り返されるチャートパターンのことです。典型的な形は中央の山(2回目の高値)が他の山よりも高い状態で、この場合は三尊天井と呼ばれます。

三山の形は天井の典型的パターンと言われています。つまり、三山が上昇中に現れると、「天井に達した。これ以上は上がらない」と見なすことができ、下降に転じると予想できます。つまり、売りのサインというわけです。

特に注目してほしいのは、右側の山(3回目の高値)です。これが中央の山を下回る場合、より強いサインと読み取れるので、下降トレンドに入る可能性が高いです。

そして三尊天井とは対をなす、逆三尊底というチャートパターンもあります。逆三尊底の場合は「下降 → 上昇」を3回繰り返すチャートパターンで、見た目には谷が3つあるかのように見えます。

このチャートパターンは大底の典型と言われており、下降中に現れたなら買いのサインです。特に、右側の谷(3回目の安値)が中央の谷(2回目の安値)よりも上回れば、より強いサインと見なせます。

三川

酒田五法の三川とは、ローソク足三本で構成されるチャートパターンのことです。三川の代表として「三川明けの明星」と「三川宵の明星」の二つがありますが、どちらもトレンドの転換を示すという点が共通しています。それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

三川明けの明星

三川明けの明星とは、大陰線をきっかけとし、その後大きく値を下げて十字線(もしくはコマ)が現れ、その十字線に反発する形で陽線が生まれるチャートパターンのことを指します。

このチャートパターンが下降中に現れた場合、その後上昇に転換することが期待できます。

三川宵の明星

三川宵の明星は、明けの明星の逆パターンだと思ってくれれば大丈夫です。このチャートパターンが上昇中に現れた場合、その後下降に転換する可能性があるので、売りのサインになります。

三空

酒田五法の三空とは、以下の画像のように、ローソク足の窓が3つ連なるチャートパターンのことです。特に陽線によって作られる三空は「三空踏み上げ」と言い、陰線の場合は「三空叩き込み」と言います。

窓とは?隣り合うローソク足の間にできる空間のこと。終値に対して始値が大きく差をつけると窓が生まれる。株式市場ではよく見られるが、為替市場など、ほぼ24時間動いている市場では見られにくい。

三空がチャートに現れた場合、そこからトレンドが反対に向かうと言われています。

例えば三空踏み上げがチャートに現れると、「トントン拍子過ぎる。さすがに上がりきったのでは?」という心理が働き、売りが勢いをつけ始めます。三空叩き込みなら、その逆と考えて下さい。

つまり、三空は逆張り的発想ですね。買いや売りの判断は、すでに紹介した三山や三川を見てから決めるのも良いかもしれません。

三兵

酒田五法の三兵とは、以下の画像のように、3本連続で陽線(または陰線)が続くチャートパターンのことです。特に、陽線が3本並ぶ場合は「赤三兵」、陰線が3本並ぶ場合は「黒三兵」と言います。

三兵は基本的に、保ち合いトレンド中における方向転換を意味します。保ち合いトレンド中に赤三兵が現れたなら上昇トレンドへ、黒三兵なら下降トレンドへ、といった具合ですね。特に底値圏や天井圏での三兵形成は、より強いサインと読み取れます。

ただし、ローソク足の形によっては、全く逆の意味になることもあるので注意して下さい。

以下の画像のように、三本目の陽線の上ヒゲが長い場合は先詰まりといって、「買いの勢いが弱まっている」ことを示しています。つまり、上昇トレンドが収束しつつあることを意味しており、この場合は赤三兵でありながら、どちらかというと売りのサインという見方が強くなります。

もちろん、黒三兵の場合でも同じで、三本目の陰線の下ヒゲが長い場合は逆に買いのサインという見方になります。三兵がチャート上に見られた場合は、三本目のヒゲに注目してみましょう。

三法

酒田五法の三法とは、売りと買いのバランスが拮抗することによって、トレンドが保ち合いに入るチャートパターンのことを指します。

これまでに紹介した酒田五法は、どちらかと言えば売買タイミングを教えてくれるものでしたが、この三法は「今は休むべき」を教えてくれるものなので、ちょっと特殊ですね。解釈も少し曖昧なようで、チャートパターンもいくつかあります。

三法の最も代表的なパターンは「上げ三法・下げ三法」と「上放れ三法・下放れ三法」です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

上げ三法・下げ三法

画像のように、2本の大陽線の間に3本の短い中間線が挟まる場合は「上げ三法」、2本の大陰線の間に3本の短い中間線が挟まる場合は「下げ三法」と言います。

上げ三法を判断するポイントは、最初に現れた大陽線の安値を中間線が下回っておらず、次に現れた大陽線で再び価格が戻る点です。つまり、価格が低迷しつつも更に下回ることはなく、最終的には切り返すので、上昇に繋がるかもしれないという捉え方ができますね。下げ三法なら、その逆だと考えて下さい。

要するに上げ三法の場合は継続的な上昇、下げ三法の場合は継続的な下降と捉えて頂ければ大丈夫です。

上放れ三法・下放れ三法

上放れ三法・下放れ三法とは、トレンドの方向感が出たかと思いきや、それを打ち消すかのようなローソク足が出てしまうようなチャートパターンのことです。以下の画像をご覧ください。

上放れ三法の場合、窓を開けて陽線が連続したから上昇かと思いきや、その次には安値によった陰線が出現していますね。下放れ三法の場合は、その逆です。

このように予測を立てづらい動きをしているチャートは、市場の心理も迷っているので方向性を探っている状態にあると考えられます。

まとめ

ローソク足一本からでも得られる情報が多いことは、前回の足型に関する記事でも解説しましたが、今回の酒田五法と合わされば、チャート分析において非常に役に立つはずです。

酒田五法の中でも、三山は多くのローソク足で形成されるチャートパターンなので、レア度は高いです。つまり、出現したときの市場の注目度が高く、市場心理が予想通りに動きやすいと言えるかもしれないのです。山や谷が3つ形成されているチャートパターンを見かけたら、積極的に売買を仕掛けても良いでしょう。

ただし、酒田五法はそれ単体で十分に機能せず、複数を組み合わせることで真価を発揮します。上昇トレンドで例えるなら、「逆三尊底で下降トレンドが終わって、赤三兵で上昇トレンドの兆しを確認。三法や三空を繰り返しながら上がり、三川宵の明星で上昇トレンドが終わる」と言った具合でしょうか。

ローソク足チャートのある一点だけを指して、「これは赤三兵! 買い!」というようなやり方は、あまり褒められたものではありません。

さらに言えば、足型や出来高、ファンダメンタルズ的な要素なども織り込めば、分析の精度もより高まります。酒田五法は完全無欠というわけではなく、あくまで「チャート分析をするにあたって色々選べる判断材料の一つ」程度の認識でいたほうが幸せです。

それと、酒田五法を用いる場合は長期足でチャート分析することをオススメします。これはどのテクニカル分析でも共通して言えるのですが、1分足や5分足などの極端な短期足では「テクニカルが効かない」と言って、どんなに素晴らしいテクニカル分析を用いても意味をなさないことがあるのです。

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