CFDの「売りから入る取引」とは?下落相場でも利益を上げる方法

こんにちは! 株識編集部の前田です。

今回は相場が下落していても利益を上げる方法、いわゆる「売りから入る取引」について解説します。普通に買ってから売る取引はすんなり理解できても、売りから入る場合は仕組みが少しややこしく、初心者がつまづいてしまいがち。この記事を通して「なるほど!」と思っていただけたら幸いです。

ちなみに、売りから入る取引は「空売り」や「ショート」などと呼ばれますが、この記事ではショートという呼び方を使って解説していきますのでよろしくお願いします。

 なぜ持っていないものを売れるのか?

そもそも「持ってもないものを売るってどういうこと?」という疑問から始まると思いますが、その答えはとても単純です。売りから入る取引をする際、その売るものは証券会社から借りてきます

借りてくるということは、いずれ返さなければいけないということです。そのため、売り払ったものを買い戻して貸主へ返す必要があります。

例えば、CFDで何かしらの銘柄を10ロット借りて売ったら、その銘柄を10ロット分買い戻して証券会社に返さなければなりません。この一連の流れが売りから入る取引、ショートのことです。

ロットとは?

売買単位のこと。証券会社によって1ロットあたりの単位や、一度にできる最低、もしくは最高注文ロット数が異なる。

例えば日経225が15,000円で、とある証券会社が日経225を1ロットあたり10単位としていたら日経225の1ロットあたりの取引額は150,000円となる。

ショートで利益や損失が生まれる仕組み

「証券会社から借りたものを売ったとしても、結局買い戻すんじゃ意味ないのでは?」と思う人もいるかもしれませんね。

ロングする場合はできるだけ安く買ったのち、できるだけ高く売ることで利益を上げますが、ショートの場合はその逆になります。できるだけ高く売ってできるだけ安く買い戻すことで利益を上げます。

ショートについて手っ取り早く理解できるよう、実際の取引ではなく、もう少し身近な例え話で解説してみます。

借りたドレスをメルカリで売る

Aさんはある日、友人の結婚式に招待されました。

結婚式のためにドレスを用意しなければいけないのですが、Aさんはドレスの持ち合わせがありませんでした。

普通に考えれば買えば良いのですが、Aさんは貧乏だったので、背格好が自分によく似ている友人Bさんからドレスを借りることにしました。

Bさんは「返すのはいつでもいいからね」と、快く応じてくれました。

Aさんは借りたドレスのおかげで無事に結婚式を迎えたのですが、ご祝儀や二次会などもあって、Aさんの懐は余計に寒くなってしまいました。

より貧乏になってしまったAさんは、こともあろうか借りたドレスをメルカリで売ってしまったのです。ドレスは20,000円で売れたので、今のところこの額がそのままAさんの利益になります。

ドレスはいずれ返さなければなりませんが、Bさんは貸すときに、「返すのはいつでも良い」と言っていたので、Aさんは無言で甘えることにしました。

月日が経って半年後のこと。Aさんはいつものようにメルカリで買い物をしていたところ、なんとBさんから借りたのと全く同じドレスが出品されているのを発見しました。

ドレスの値段は15,000円、Aさんがメルカリで売ったときよりも安いです。Aさんはドレスを借りていたのを忘れていましたが、出品ページを見てしまって流石に良心が痛んだのでしょう。これを買ってBさんに返すことにしました。

ドレスは無事に届き、Bさんに返すことができました。

ドレスの価値が変動したから利益が生まれた

ショートの仕組みは、上記のように借りて売ったら買って返すと言った感じです。

例え話の中で、AさんはしっかりドレスをBさんに返してるので、プラマイゼロの結果を生んだように見えます。

しかし、実際には時間経過によりドレスの価値が変動したので、結果的に5,000円の利益をAさんは手にしました。計算式は非常に単純です。

20,000(売ったときの金額) – 15,000(買ったときの金額) = 5,000(差額)

例え話の場合、ドレスの価値が下がったからいいものの、上がっていた場合は逆に損失になります。このドレスのように相場というものは常に変動していますが、下落相場のときでも利益を出せる仕組みはこういうことなのです。

ちなみにこの例え話をご覧になって「人から借りた物を無断で売るなんて!」と思われたかもしれませんが、実際のトレードは証券会社の承認のもと行われる取引なので、問題はありません。

実際にCFDでショートするときの具体例

ではもっと具体的な例として、CFDで日経225の取引をした場合について書いてみます。相場が下落した場合と、逆に上昇した場合とで見出しを分けてみました。

日経225が下落した場合

まずは日経225が下落した場合、つまりショートによって利益を得られる場合について見てみましょう。

日経225が15,000円のとき、1ロットを10単位としている証券会社で日経225を5ロット借りて売ります。取引額は以下のような計算式になります。

15,000(日経225) × 10(1ロットあたりの単位) × 5(注文ロット数) = 750,000(取引額)

その後、日経225が14,000円まで下落したときに日経225を5ロット買い戻します。この時の取引額は以下のように求められますね。

14,000(日経225) × 10 (1ロット当たりの単位) × 5(注文ロット数) = 700,000(取引額)

売ったときの金額(750,000)から買い戻したときの金額(700,000)を差し引き、このショートで得られた利益は50,000円になりました。

日経225が上昇した場合

今度は逆に日経225が上昇した場合を見てみましょう。この場合は損失が生まれてしまいます。

日経225が15,000円のとき、1ロットを10単位としている証券会社で日経225を5ロット借りて売ります。取引額は以下のような計算式になります。

15,000(日経225) × 10(1ロットあたりの単位) × 5(注文ロット数) = 750,000(取引額)

その後、日経225が16,000円まで上昇したときに日経225を5ロット買い戻します。この時の取引額は以下のように求められます。

16,000(日経225) × 10 (1ロット当たりの単位) × 5(注文ロット数) = 800,000(取引額)

売ったときの金額(750,000)から買い戻したときの金額(800,000)を差し引くと、結果はマイナス50,000となりますから、このショートによって50,000円の損失が生まれてしまいました。

まとめ

CFDだけでなく、FXや株式取引でもこの売りから入る取引が可能なので、トレーダーの必須知識として今回はショートについてまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?

ちなみにCFDは基本的にショートによって金利がつくのでFXや株の現物取引と比べて売りから入るほうが有利と言われており、売り場を見極める力が株の現物取引やFXと比べてより必要とされています。CFDの金利についてはこちらの記事にて解説しています。

正直そんなに難しくないですし、理解できればロングするのと全く同じ感覚でショートできます。「上がりそうならロング」、逆に「下がりそうならショート」と使い分けるだけですからね。

ただし、エントリーしすぎてポジションを持ちすぎてしまうことだけは気をつけてください。トレードは無駄なく慎重にすることを心がけましょう。

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